悠久ノ風 試文

【涼】寒天を作る巫女やくノ一達【菓子】

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「寒天を作りましょう。
風守の女達が、寒天を作る」

風守神社の美女、美少女達。
日本人に送る寒天を作るのである。

「楽しみですね」

「透明な水菓子……寒天。
なんとも涼感のある、風情どすなぁ」

「風守は涼やかな食べ物を作るのが得意な気がします」

「祭神の……虚神の特徴に基づいておるからの
「風守の神様の特徴……?」

「涼風のような男じゃったよ」
風のように軽く天代は答えた。
「さて、では材料を確認じゃな」

寒天の材料を確認する。

◎寒天(棒型)
◎水
◎砂糖

「今回は簡単なつくりの寒天じゃ」

「寒天に砂糖を入れたものですね」

「元祖寒天じゃの」

「寒天の形ってなんか変わってるでござるね」

「棒寒天ですね。
角寒天とも呼ばれています」

「粉状のものもありますが、今回は棒寒天で作ります」

「砂糖を入れるだけの単純なものです」

「その分、寒天のプルンプルンの食感が楽しめる」

「プルンプルンしておいしいですよ」

「プルンプルンでござるか!?」

「プルンプルンです」

風守の大きな胸をプルンプルンさせながら、寒天のプルンプルンを語る。

プルンプルンの美女と美少女は棒寒天からプルンプルンの寒天作りをはじめるのだった。

◆寒天を水につける

「寒天を水につけましょう」

「今回は棒寒天です
今回扱うのは棒寒天である」

「角寒天ともいうらしいが……まぁ棒寒天でもいいか」

「棒寒天でござるね~~
水につける必要があるでござるね~~」

少女は乾燥したパサパサの寒天を手にとった。

「では、棒寒天を水につけるとするか」

葉月ちゃ~ん、棒寒天が大きくて入りきらないでござる~~

「そ、そうか。大きくて入らないか」

考える葉月。

「じゃあ、割って大丈夫だ。
割るのなら、こんな感じで割ってみるといい」

葉月が手本を見せた。
棒寒天が割れる。

「今は、あまり細かく割りすぎなくてもいい。容器に入る程度で十分。
とりあえず水につけるといい」

葉月がお姉さん口調でいう。

「了解でござる~~」

風守の年少組が、棒寒天を割る。

「水はこちらにご用意しました」

風守の女達が水を用意する」
透明な、綺麗な水。

寒天では水が大事なのだ。

「では、水につけていくとするか」
寒天を水につける。

「ござる~」
年少勢も寒天を水につけていく。

「ふふっ、では私め達も、水につけますね」

アゲハ達は寒天を水につける。

「たっぷり水につけますよ」

寒天にたっぷり水をしみこませる。
乾いた棒の寒天に、透明な水がしみこんでいく。

「いい感じでござるね~」
「でもさ~これってさ~何分位つければいいのかな~~」

「20分がよろしいかと」

「長いでござるね」

「ふふっこれでも少し短めにいったつもりです。
30分でもよいくらいなのですよ」

「もっと短くしたいな~~♪」
「そうですね、2分位ですませるというやり方もありますが……」

「そういうのは、長殿のやり方かの~~」

呟く天代。

「まぁこういう地道な事を、丁寧にやれるのがお主らの美点じゃ。ここはゆっくりやるのがよかろう」

寒天を水につけて女達は寒天が柔らかくなるのを待つのであった。

◆寒天の原材料。

「寒天の原材料は「テングサ」です」

「天草。空の天に、地の草ですね」

「へぇ~」

「寒天って最初から柔らかいものだと思っていました。こんなに乾燥したものからあんなにプルンプルンしたものが作られるなんて……」

「エルフの里には寒天というのはなさそうどすなぁ……」

「えぇっ、新鮮です……」

◆お湯をわかす、沸騰させる

「水につけた寒天……ふやけてきましたね」

水につけた寒天をみて、お姉さん達が微笑む。

「柔らかくなってるでござる~」

「では、次はお湯をわかしましょう」

「ねぇねぇ~何でお湯をわかすんだっけ?」

メスガキが問う。

「寒天を溶かすためですよ」

「お湯で棒寒天を溶かし、それを固めるという流れですね」

「熱いお湯に入れると固まりやすいです」

「プルンプルンになるんだね~~
アゲハちゃん」

メスガキがアゲハや葉月の胸を見ながらいった。

「はい、プルンプルンになります」
「おいしいですよ」
「涼しい食感です」

アゲハ達、風守の女達が大きな胸をプルンプルンさせながらプルンプルンな寒天のおいしさを語る。

「ちゃんと沸騰させたお湯にしましょうね」

「沸騰温度にするのが肝要です」

「やっぱり温いと駄目でござるか?」

「温いと固まりずらくなるかもしれませんね」

「まぁ実際は温くても固まったりする事はあるが……熱いにこした事はないの」

「しっかりと沸騰させてくださいね」

「沸騰させるって……何だかエッチですね」

「別にエッチじゃないでござるよ」

「ふふっ、寒天をちゃんと固めるためにも、お湯は沸騰させるんです」

「寒天が溶けるように、湯を混ぜてください」

「溶けるって……なんだかエッチですね」

「別にエッチじゃないでござるよ」

「寒天を溶かす湯は沸騰させる事」

「沸騰させた湯だと寒天が固まりやすくなります」

「覚えてくれると、私め達も嬉しく思います」

◎お湯に寒天をいれる

「お湯が沸騰しましたね」

グツグツと煮たったお湯を見て、
くノ一達が微笑んだ。

「これなら、プルンプルンになるね!!」

メスガキが目を輝かせた。

「はい、寒天を固めるコツは寒天をとかす際に湯を沸騰させる事です」

「うわーー❤️ 沸騰してるでござるぅ❤️」

「きゃはは~♪ あつそうだね~~♪」

「頭がフットーしそうですぅ」

「湯に顔を近づけないでください、危ないです」

お湯に顔を近づける年少組の少女達をたしなめるお姉さん(プルンプルン)達。

「では、この中に寒天を入れましょう」

「あはは~~♪
寒天ぶち込んじゃえ~~♪」

「あわわわ、ぶち込むなんてエッチな……そんなエッチな……そんな……ぶち込むなんて……そんなエッ(以下略)」

「寒天は細かくちぎっていれるといいですよ」
「溶けやすくなりますからね」

スルーして微笑みながら寒天作りを続けるプルンプルンお姉さん達。
プルンプルンお姉さんは割とストイックだった。

「わかったでござるーーー」

元気少女がシュタっと手をあげる。

ふやけた寒天を、ちぎる。
ちぎっていく。

「ちぎった時ってなんか、不思議な感触がするでござるね」

「ふふっ、溶けやすいようにちぎってくださいね」

ちぎった寒天をいれる。

沸騰した湯に寒天が浸かる。

「あはは~♪ 寒天と湯が溶け合って一つになってくんだね~~」

「ふふっ、寒天が熱い湯と一つになるまで交ぜてくださいね」

「あわわ、寒天と熱い湯が混ざり合って一つに……エッチ、エッチです。寒天と熱い湯の交(以下略)」

プルンプルンお姉さんも、寒天と熱い
お湯を一つに混ぜていく。

熱いお湯に寒天を溶かしていく。

◎寒天がとけた湯に砂糖をいれる

「寒天が溶けたようですね」
「寒天とお湯が交ざりあって一つになったみたいです」

プルンプルンのお姉さん達が解説する。

「では、次は……」

「砂糖をいれましょう」

「寒天が溶けきってから砂糖を入れるのが肝要です」

「寒天が溶けきる前に、砂糖を入れると固まりぬくくなる時がありますから」

「砂糖を入れて固まりやすくなるというのは、意外と知られていないですね」

「学んだでござる~」

「砂糖の分量はどうする?」

「通常はお好みの量でいいと思いますよ」

「人それぞれ、甘味の好みがありますから」

「ですが、今回は多くの人が食べる寒天ですし」

「今回は……そうですね」
少し考えるくノ一達。

「さっぱり味、大さじ一杯位に抑えた方がいいように思います」

「それは少し少ないんじゃないか?
もう少し甘い方がいいと思うぞ……大さじ7杯はほしい」

「甘いのはいいでござる~」

「風守の涼菓子はさっぱりした味付けが多いですから……ですが……」
「甘いものはエネルギーの基になりますね」
「そうですね。それに……」
お姉さん達は、子供達をみた。

多くの日本人の方々に元気になって欲しい。そう考えると甘味成分を多めにするのはよいかもしれませんね

「甘い寒天でござる~」
「あはは~やったー♪」
「おいしそう」

喜ぶ少女達。

「ふふっ」

喜ぶ少女達を見て、風守の守護者のプルンプルンなお姉さん達は微笑む。母性を感じる笑み。
お姉さん達個人の考え或いは好みというような感覚的には、少し砂糖が多い方が。
だがそんな事よりも子供達が笑顔を見せる事が、お姉さん達は嬉しく感じてるようだった。プルンプルンお姉さん達の豊かな母性故である。

「ですが、おおさじ七杯はさすがに少し多いですね。私め達だけでなく、多くの人にお配りするものですし……」

「多くの日本人の方々に元気になってもらえるよう、大さじ……5杯というのはどうでしょう」

「わかったでござる~~」
「おいしそう~~♪」
「甘い味……ちょっとエッチです」

そんなこんなで、風守の女達は寒天が溶けた湯に砂糖をいれていくのであった。

◆まとめ

◎砂糖を入れると固まりやすい
◎砂糖の量はお好みで。

◎寒天を冷やす

「寒天を冷やしましょう」

これで、寒天水が固まるんだね、あっ湯気出てるから寒天湯か?

「ふふっ、では冷たい所に、寒天水を入れましょう」

「どれくらい待つの?」

「保存する場所によりますが、今回は冷たい所におきますので、一時間といった所ですね」

「一時間でござるか~」

「え~~待つのはやだな~~もっと早いのがいい~~」

メスガキはせっかち。

「早いのがいい……なんだかエッチです……」

「そろそろ心配になってきたでござるね……」

「でも一時間も待つのはちょっと不満でござるね~~」

「ほっほっほ……その気持ちはわかるがの」

天代がほっほっほと笑いながらあらわれる。

「この待つ時間も考えようによってはよいものじゃよ」

天代が口を開いた。

「菓子には固める時間というものが往々にしてある。片栗粉を使った葛餅やゼラチンを使ったゼリー……天草……を使った寒天もそうじゃの」

「そうですね、天代様」
天代の言葉を忠実に肯定する風守のお姉さん達。

天代が語る天草の部分のニュアンスに少し強さを感じたものの、言ってる事はその通りである。

「菓子が出来上がるまで待つ、その時間は菓子の事を考えるのじゃ」

「考える、でござるか」

「うむ、待つのじゃ。待つ時間が会う気持ちを高めてるのじゃよ」

「ほぉ~なんだか含蓄ある言葉でござる~~」

「さすがです、天代様」

「あはは~~♪
なんだか恋の話みたいだね~~♪」

「さて、どうじゃろなぁ」

淡く笑う天代。

「ここに虚神がいたなら……」

「『待つ時間それもまた良し』というのじゃろなぁ」

そんな話しをしながら、風守の女達は涼菓を待つのであった。

◎寒天ができる

「できた~寒天が出来たでござる~~」

寒天が……固まった!!

「おいしそうだな」

寒天は実にうまく固まっていた。

「はい、上手く固まってくれました」

「寒天、固まってるでござる~~」

「プルンプルンだね~~♪」

「はい、プルンプルンです」

胸がプルンプルンのお姉さんがプルンプルンになった寒天を手に取る。

「なんだか白い宝石みたいです……」

「はい、綺麗です」
「涼しさを感じます。涼菓、ですね」
「これが日本の寒天、ですね」

透き通る白い宝石。
寒天の印象はそれだった。
涼やかで透明なお菓子。
それが日本の寒天だと、風守の女達はほめる。日本大好きお姉さん達である。

「天代様、一口どうぞ」

くノ一達が寒天を差し出した。

「うむ」

天代が寒天を口にする。

「うまいのじゃ」

天代ちゃまご満悦。
寒天がおいしかったのである。

「こっちも食べるでござるよ~~」
「少し固かったでしょうか」
「うまく固める事を意識しすぎたかもしれません」

「でも、おいしいです」
「少し甘味が強いかもしれませんが……」

「それもまた良い、かもしれませんね」

「うむうむ」

頷く天代。

「基本的に、じゃが……寒天自体には味がない」
続ける天代

「だからこそ色々な味付けができる。今回は少し甘味が強いが、甘味を抑えたり、みかんなどを入れるのも可能じゃ」

天代は語る。

「作る側の心遣いがあらわれるもの、じゃの」

うむうむ。

「寒天は日本の文化じゃの~~」

寒天はおいしくできたのであった。

◎日本の涼菓子。寒天

天草から作られます。

発祥については諸説ありますが、寒天は日本の伝統的な涼菓子といってよいでしょう。

「日本の恵みを頂いている……そう思えば、よりおいしく頂けますね」

「寒天から歴史を感じます。

「お主ら、ほんま日本好きじゃのぉ」

そんな感じで、日本古来の涼菓子、寒天の時間は過ぎていくのであった。

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