――日本の果樹園を食べて応援。
あるクラウドファンディングがあった。
国産果樹園を盛り上げたい、国産フルーツを応援したいというプロジェクトである。クラファンだ。
国産フルーツを救いたいというので
草薙はおうともさ、という事で実際にお金を出して支援した。
困っている日本の農家がいるのだ。
ならば支援しちゃうぞという事である。
草薙がお金を出し、支援した結果、たくさんの果実が送られてきた。
イチゴやパイナップルなど色々な果実がパックで贈られてきたのである。
色々な果実のうち、草薙はこの前パイナップルを食べた。
(今日は何にするか)
支援した事で送られたフルーツは様々。
(この前はパイナップルだったな)
このクラファンでこの前食べたのは石垣島のパイナップルだった。今日は――
(リンゴにするか)
リンゴにしよう。
草薙は送られたフルーツの中から、リンゴを選んだ。
原産地は……青森県。
(青森のリンゴだ)
青森はリンゴの名産地である。
(うむ、青森支援だな)
草薙はリンゴをあけた。
リンゴを食う。
(うむ)
青森のリンゴは――
(うまい)
甘い。
爽やかな甘さ。
(やはり、いいな)
青森のリンゴ。
青森のリンゴ農家の人達が一生懸命作った青森リンゴは全国で親しまれている。
一つ、また一つとリンゴを食べていく。草薙はリンゴを冷凍していた。甘いシャーベットのような感覚。
青森リンゴ、うまい。
(良かった)
草薙は思う。
本当に只の日本人という言葉通り、かすかな金額、かすかな支援。だが――
(――それもまた良し)
色々含めて、こういうのもまた応援、また支援。
頑張れよ、国産を重視する日本の果樹園。
頑張れよ、青森のリンゴを作る人。
草薙は国産フルーツを応援したのであった。